質屋の歴史、東京の歴史

東京を歩く、質屋を歩く

江戸に発達し、庶民の暮らしに浸透していった質屋

質屋の歴史、東京の歴史

東京の質屋は、770年の歴史があるともいいますが、質屋の七から来るダジャレだろうとも言われています。

とはいえ、実際に質屋の前身である土倉は、藤原定家の明月記の中に出てきます。

藤原定家の日記といわれるこの書が書かれたのが、1234年とも言われているので、ダジャレともいえない真実味もあります。

質屋は、酒造業との兼業として始まったとも言われています。

鎌倉時代から江戸までの戦国の世の中を経て、庶民の生活に根差していった質屋は、江戸時代には、東京の庶民にはなくてはならない存在になりました。

庶民に親しまれた一方では、両替商とされていた大名、旗本、御家人をターゲットにした札差と呼ばれる質屋制度も確立していました。

落語には伊勢屋の旦那と長屋の八五郎の話など、質屋と長屋の庶民という対比がビビットに描かれた話がたくさん見つかります。

東京都内には、江戸時代から続く老舗の質屋が多くあり、1851年から開業しているたかみ質店、1689年創業のフクシマ質店など、下町に集中して古い質屋が残っています。

また、1940年代から50年代にかけて、戦争の影響の色濃い東京では、質屋や公益質屋が、復興時の東京の庶民を支えてきました。

現在の都内の質屋は、販売店舗のあるブランドブティックのような印象を受けるものですが、質屋の歴史は古く、日本の歴史を体現しているような存在でもあります。